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カガワちゃんの毎日。

カガワちゃんの毎日。

いつかみた夢。

目


夢の中でどこまでも走り続けている。
息は苦しく
足はもつれて、今にも転びそうだ。
荒涼と広がるこの地で、
私は一体どこへ行こうとしているのか。
そして、なんのために
走っているのかさえも、よくわからない。

「夢」というのは、自分が見ているにもかかわらず、
なぜかそのコントロ-ルさえもままならぬ、不可思議なものである。
シュ-ルレアリストたちは、この「夢」に徹底的にこだわった。
また、彼らはなぜか「目」というモチ-フにも、非常にこだわりを見せていた。
マグリットやダリ、キリコ、コクト-、そして横尾忠則。
彼らの作品の題材に「目」が、多く好まれるのは決して偶然ではない。
日常において、私たちはこの世界をくまなく見ているつもりであるが、果たしてそうだろうか。
物事の本質をとらえようとする目。
徹底的に内なる世界を見続けようとする目。
彼らが「夢」にこだわり続けたのは
「夢」は閉じた目によって見せられる無意識下の世界であるからだ。
 
私は日々幸せな日常を送っているつもりでいるのに
夢の中では、さまよい続けている。
行ったり来たりを繰り返し、
その地点を境に、
世界がふたつにわかれているのを知った。


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